いっぱい書きました。


 杉崎淳です。

 この夏、一年以上の沈黙というか惰眠を打ち破り、かなりたくさん新作を発表させていただきました。

 そしてこのサイトの作品分類を、大幅にいじりました。

 私がやったわけじゃなくて、実は全て、このサイトを作ってくれている友人M君の尽力によるものなのですが。
 実は私は、彼にひたすら原稿を送りつけるだけの、優雅なお気楽なご身分です。

 もっと言うと、kindleへの出品も、このM君がすべてやってくれてます。
 私の仕事は、もっぱら、原稿を書くのと、表紙を描くことだけです。

 多分初めて公表する事実ですが、私の全作品の表紙は、全部著者杉崎の手によるものです。
 シンプルで、と言うと聞こえはいいけど、つまりしょぼくて作るの楽チンで、かつ、シリーズとしての統一感もあって。
 デザインのアイデアとしては、我ながらうまい発明をしたもんだと思っております。

 

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 サイトマップの大改造については、御覧の通りです。
 無料公開作品を、三種類に分類しました。

  怪奇・恐怖・暴力小説集
  奇想・SF小説集
  幻想・実験小説集

 この三つです。
 トップページでこのいずれかをクリックしていただくと、そのジャンルに属する作品のリストに飛びます。

 私はずっと、広義の、というか、自分に都合よく超緩い意味での、ホラーというものを書き続けているつもりでした。
 本当に、自分でそう思ってました。
 まっとうなラブストーリーやラブコメを書いたこともありませんし、私の作品にはかっこいいヒーローも出てきませんし。

 が、どうも、客観的に違うだろ、というお叱りの声が相次ぎまして。
 つまり、ホラーだと思って読んでたら、最後までホラー要素が弱くてガッカリした、なんて苦情が。

 そこで、自分の既発表作品を全て見渡した上で、三つの部門に分けることにいたしました。
 もちろん明確な区切りではなく、オーバーラップはご容赦いただきたいですが、だいたいこんな感じです。

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 新発表の新作について。
 今回はkindleへの出品はありません。
 新作は全作品、このサイトにて無料公開することにしました。
 これらは、一年間書き溜めてたのではなく、本当にこの2016年の7月から9月で一気に書きました。

 新作は、

『幻野としての杉並 ― 終末論的週末、局所的酷暑、あるいはバッカス的馬鹿話 ― 』 [幻想・実験小説集]
(タイトルも内容も無駄に長いです)
『盗国譚』 [奇想・SF小説集]
『ホーチミンから来た老人』 [奇想・SF小説集]
(この二つは短めの短編です)

 そして、超短編10本、ということになります。

 また、これも重大発表なのですが、kindleに発表して何年もたった作品を、少しずつ、当サイトで無料公開していこうと考えています。
 実は、「kindle嫌い!」「持ってない!」「タダなら読んでやる!」といった声がずっとあったもので。

 今回kindle版から持ってきたのは、

『懶惰なる山河、山々の襞』第一章『解・虫』 [怪奇・恐怖・暴力小説集]
『大東京共和国の一日』 [奇想・SF小説集]
『大賢帝ディオゲネス』 [奇想・SF小説集]
『泥人形Fの帰郷』  [奇想・SF小説集]

 の四作品です。

 かなり頑張って書いた作品たちです。この機会にお読みいただければ幸いです。


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 あと、2015年年頭の御挨拶で、大長編を一作、何らかの形で(つまり無料公開になるかもしれません)公表したい旨、書きました。
 が、それについては、まだ実現していません。つまり公表していません。
 有言不実行で申し訳ございません。

 なんでそんなことを今思い出したかのように書くかと言いますと、『幻野としての杉並』がその予告していた作品ではない、ということをお断りしたかっただけです。
 その未発表作は『幻野としての杉並』の10倍近くの分量があるガチンコ怨霊ホラー(のつもり)です。

 あと、その未発表作は、勝手にシリーズ化している『懶惰なる山河、山々の襞』を最終章まで書き上げた、というものでもありません。
 一切関係ないです。

 『懶惰なる山河、山々の襞』って一体何なの?という点については、『解・虫』自作自解で、近いうちに、初めて語らせていただきます。

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 今後の活動について、ですが、これまで通りで、新しい話を思いついたら細々と発表していく形を続けると思います。
 小説を書く、ということを唯一の仕事にしたい、というのが変わらぬ率直な思いですが、どうにもままならない感じです。

 ただ、サイト上の仕事としては、今後は

 ・上で書いた通り、3ジャンルに区別して発表を行うこと 
 ・作品の初出年と月を一番最後に記すこと(過去作にもすべて、書き入れました)
 ・これからは新作を発表するたびに、自作自解を書くこと

 以上を改善点にしたいと思います。

 自作自解、これまでも書いてましたが、新作書きましたー、っていうたんなる告知みたいなもんでした。

 これからは、作品について言いたいことに加え、執筆にあたって、一番最初のアイデア、イメージ、着想とはどんなだったか、を必ず書くつもりです。
 本編をお読みいただいた後で自作自解をご覧になると、制作過程の紆余曲折の種明かし的な意味で、ちょっと面白いかもしれません。